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「漁業体感ツアー」レポート

特派員レポート  スケジュール  ツアー報告

「神津島の取り組みを、島外の人にも知ってほしい」
2011年秋、神津島漁協では、神津島の漁業をPRする特派員を募集。
多数の応募者の中から、熱意と行動力に溢れる5名を『島結び特派員』に任命し、神津島の漁業体感ツアーに招待しました。

神津島漁協では今年からHPやツイッターで情報発信をはじめましたが、今回の企画は外からの視点で神津島に光を当てていただくというもの。
様々な背景を持つ島外の人たちを神津島に呼び、漁や水揚げの視察や漁師との交流を通して神津島の魅力を発掘、広く一般の人と共有してもらう狙いです。

それぞれの興味分野に沿って書いていただいたレポートは、若者とソーシャルを結ぶウェブマガジン『オルタナS』にて掲載予定。12月12日から、1日1記事ずつ更新していきます。
特派員の記事により、今まで届かなかった層に神津島の情報が届き、関心を持っていただけたら嬉しいです。

特派員レポート

市川三弓(いちかわみゆみ)

エコ雑貨や、オーガニックボディケアグッズなどを、セレクト販売するオンラインショップを運営しています。 趣味は旅、キャンプ、スノーボード。健やかに遊びも楽しむ心身作りのために、薬膳・整体・ピラティスを少しづつ取り入れ暮らしています。



“若い漁師が元気で、漁協に活気がある島がある” “未利用魚の加工販売を島の女性が行っている”
神津島への興味の引き金は、この2つでした。
若い漁師が元気ということは、ベテラン漁師も度量の広い、視野の広い方々なのだろう。島の女性も前向きに動き出せる、良い風土の島なのだろう。ワクワクしながら神津に向かい、出会えたのは想像以上に温かい方々。みんなで協力し合い、神津の海の幸を大事に育んでいる方々でした。

前編 「鮮魚を早く安く届けたい」神津島の漁師が直販を開始
後編 美味しく加工されはじめた、未利用の魚たち



岡田 航(おかだわたる)

東京大学大学院新領域創成科学研究科修士1年。農山漁村をフィールドワークし、研究を行っています。研究にかかわらず、以前から地域の生業に関心があり、これまで全国の地域を巡って地元の方々から農業や林業の手伝いをさせていただき、お話を伺ってきました。しかし漁業には関心があったものの、関わることが今までほとんどなかったため、今回の企画に参加しました。


農林漁業のなかでも、若者、後継者の取り組みに以前から関心を寄せてきました。昨今、農業の分野では、Iターンや山村留学、農業での起業など若者の取り組みが注目されています。それでは漁業はどうなっているのでしょうか。神津島の漁業のこれからを担っていく若手漁師からお話を伺ってきました。

前編 若手漁師が呼び込む新しい風―神津島の漁業がはじめた「直販」とは
後編 島の一次産業を切り拓け! パッションフルーツ農家が夢見る漁業と農業のコラボ



染谷李枝(そめやりえ)

美術大学卒業後4年間東京で事務の仕事をし、半年間ロンドンへ。現在は貿易事務の仕事をしています。蒔絵などの日本の伝統工芸を美術館で見ること、美味しい魚とお酒を飲むこととがとても好きです。





東京のオフィスビルの中でパソコンを相手に、平日9時半出社、5時半退社をくり返す日常を送ってきた私にとって、海という大自然を相手に仕事をする漁師の方の生活スタイルはとても興味深いものでした。漁師という仕事は、自然という人間がコントロールできない世界の中にある、という背景があります。またそれを自分の仕事にしている人々の生活に、最近自分が考えている生活の「豊かさ」について何かヒントがあるのではないかと思いました。それは一体どんなものなのでしょうか。

前編 漁師の日々の豊かさ
後編 神津島の漁業と自然の神様



石川進之介(いしかわしんのすけ)

1981年東京出身。10代の頃から食に興味をもちレストランやカフェで料理の腕を磨く。その後、アパレルブランド勤務、モデル、カフェマネジメントなどを経て出張パスタシェフとして独立。キャリーバッグにフライパンと包丁を入れ、「食」をテーマに日本各地の良いものや本質を探す旅を続け、お客様のご自宅やオフィスでの出張パスタサービス&教室も全国各地で展開している。


ノマドワーカー/食を通じてあらゆる人々を繋いで動かしていく、石川進之介さんから次世代へのメッセージ。オフィスもレストランも持たずとも移動中にあらゆるヒト、モノ、コトを活用し仕事を進めていくスタイル。キャリーバックと鞄1つでできる仕事とは。そんな彼が13年振りに訪れた神津島の今とは!?

前編 food-trip in 神津島(1) ~ノマドスタイルで「食」と「ヒト」をつなぐ~
後編 food-trip in 神津島(2)魚を長く捕るためのルールとは



佐山なお子(さやまなおこ)

東京生まれ。高校時代にサーフィンに出会い、大学時代はウインドサーフィンにはまって部活を立ち上げ、年間120日以上は海に通うダメダメ学生だった往年の湘南GIRL。富山出身の両親のおかげで、幼少の頃のオヤツは羅臼昆布。ほぼ毎日のように食卓に刺身が並ぶ食生活を送ったため、魚介類・海草類が大好物。体調を崩しそうになると海に入って治す、というほどの海好きが、海と離れた生活になって10年超。もう一度、あの海へ。

今どきの食材は生産者の顔がわかるのは当たり前。私は生協愛用者だが、産地直送はとにかく美味しい。だが、最近の魚介類で目立つのは海外産。知らない名前もかなり多い。日本の魚は? 海はどうなってるの? おりしも植樹活動を広めた漁師の著書“山は海の恋人”も読んだばかり。そんな時に舞い込んできた体験ツアー。漁師さんに会えて、漁も体験できるなんて夢のよう。神の思し召し?と思いました。

前編 こんなに美しいとは! 水揚げされたばかりのキンメダイ
後編 漁師目指してやって来たハマっこ。 念願の“海の男”になれたのか!?



まとめ:フォトレポート

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スケジュール

期間:2011年11月8日(火)~11日(金)

 11月 8日(火) 大型船にて竹芝桟橋出発
 11月 9日(水) 神津島着
          島内観光、漁船乗船、水揚げ視察、
          漁協施設見学、漁師との懇親会
 11月10日(木) 伊勢海老養殖場見学、自由取材、
          漁師との懇親会
 11月11日(金) 自由取材、開会式、神津島発

協力:アミタ持続可能経済研究所

ツアー報告

1日目
11月9日朝、特派員5名を乗せた東海汽船の大型船が神津島着。
竹芝から約12時間の船旅を経て、神津島へ。
個性豊かな5名が揃いました!
集合したら、さっそく島内観光へ。観光ガイド中村氏と、神津島漁協職員の土谷が同行し、トロッコ遺跡や赤崎遊歩道を案内しました。
阿波命神社(左)・物忌奈命神社(右)にもご参拝。
「阿波命はとても力の強い神様だから、本当に叶えたいことがあるなら、お願いすれば力を貸してくれますよ」との中村さんの言葉に、お祈りをする特派員たち。 物忌奈命神社では、漁師でもある神主さんが社殿の中に招き入れてくれたり、お神輿のある倉庫を開けてくださったりと、普段なかなか見る機会がない貴重なものを公開してくれました。
昼食はよっちゃーれセンター。
漬け丼、焼き魚定食、煮魚定食・・・神津島で獲れた新鮮な魚料理を
「いただきます!」
水産研究会の面々と一緒に、三浦港散策。漁船に乗っていただき、漁船の仕組みや漁の方法を説明しました。カジキの突きん棒や魚群探知機などの機器類に、皆さん興味津々の様子。
船の乗り降りにちょっとハラハラ。 船の見張り台に登る研修生。気持ち良さそう!
港に戻って水揚げを視察。製氷所や餌置き場など、漁協の施設を案内しました。
動作が早くて、写真が撮れない!? 漁協内部には様々な機械や施設があるのです。
まっちゃーれにて開会式。産業観光課の方にも同席していただき、神津島の概要を説明してもらいました。

「一般的に、お魚って新鮮なほどいいと思われてますよね。でも、漁師さんたちはお魚を2、3日寝かせてから食べるでしょう?それってもっと知られていいですよね」
「そうそう、釣れたては味が薄くて漁師からしたら食べられたもんじゃない。人によって好みもあると思うけど、魚によって“食べ頃”があって、一概に鮮度がよければいいわけじゃないことは知ってほしいね」
「ただ、寝かせてから食べる時重要になってくるのが保存方法。釣ったらすぐに締めて、ちゃんとした手順で保存する。飲食店へ直送する時、一番気をつけてるところ」

特派員から質問が寄せられると、漁師も真剣に答え、今後の展望を語り合い場が盛り上がりました。
宿泊先は、漁師宿『新平』。
美味しい刺身に舌鼓を打ち、漁師の清水さん(新平丸さん)と談話。
2日目
翌日10日は早朝から一本釣り漁同行…のはずが、残念ながら荒天のため中止に。代わりに伊勢海老の蓄養所を見学していただきました。サイズや仲買さんごとに区画分けされています。
定置網漁を行う石田さんを取材。水資源を守る姿勢や、未利用魚を加工品にする取り組みについて説明。
この日のお昼は、高台にあるティースペース『だいじんこ』
神津島を一望できる景観の良さに定評があります。雨に濡れる深い森と、どこまでも広がる海を見ていただきました。
ゆずが効いたカレーが美味しい!
午後は自由取材時間。女性部の加工所、若手漁師、Iターン漁師、女性漁師、神主さん、パッションフルーツ農家さんなど、特派員それぞれの興味に沿って取材していただきました。
女性部の加工所 若手漁師の田中さん(左)と小椋さん(右)
ジャム パッションフルーツ 農家さん
夜は漁師との懇親会。酒を酌み交わし、ざっくばらんに話をして親睦を深めました。
3日目
最終日の朝は、伊勢海老漁の見学へ。
海老を網から外す作業を手伝っていただきました。漁師ならほんの数秒の動作も、不慣れな人にとっては難しいもの。網から外れた時は歓声があがりました。
温泉で疲れを癒し、閉会式。
「悪いことも含めて、率直な意見を聞かせてほしい。自分たちでは気づけないこともあるから、改善していきたい」と組合長。特派員の皆さんは、「そんなすぐには思いつきません~」と遠慮しながらも、「お土産売り場をもっと充実できるのでは」等、前向きな提案をしてくださいました。 



ツアー中は雨雲に好かれ、一本釣り漁にも行けませんでしたが、皆さん「そのおかげでゆっくり話が聞けた」「今度は晴れの時に絶対来る!」とおっしゃってくださいました。
ぜひまた、晴天の神津島を堪能しにいらしていただきたいです。
3日間、ありがとうございました!

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