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建切網

神津島で古くから受け継がれている集団漁法。夏になると十数人を乗せた漁船が漁場をめがけて列をなします。魚群を探す役、網を投入する役、魚群を網へと追い込む役など、様々な役割を50~60人の漁師が分担して漁を行います。漁場は水深15m~30mの岩礁の点在するところ。神津島では昔から「キンチャ」と呼ばれ、国土交通省の『島の宝100景』にも選ばれました。


①漁場付近に着くと魚群をみつけるため漁師が海にはいります。魚群をみつけると本がけ船が網を立てまわし魚群を大きく囲い込みます。   ②魚群を大きく取り囲んだ後、海底と網の隙間から魚群が逃げないよう漁師が潜水して転石等で網を押さえます。その後でツッキリと呼ばれる網を使って、潜水者が魚を追い込みながら魚群を小さくしていきます。
③小さくなった魚群を狩網でさらに追い込んでいきます。   ④追い込んだ魚群を大網と呼ばれる魚を捕る網で引き揚げます。大網をいれる場所は網を大きく広く拡げるため、魚群のいる区域で一番潮流の受けているところにいれていきます。大網を引き揚げて漁は終わりです。


建切網で狙うタカベは背中に金色の筋が走っています。漁師曰く、海底から眺めるタカベの群れは、太陽に照らされ光り輝き、その姿は言葉で表せないほど美しいと。
この建切網は今、潜水を繰り返す漁師への負担の大きさを軽減するため、やり方を変えながら操業されています。

季節:
7月~9月
捕れる魚:
タカベ、イサキ他

ある夏の一日

※この日は従来の漁法に刺し網漁を取り入れて出航しました

朝6時 出航

4船に分かれて出航します。ひとつの船に、乗組員は6~7人。

 

漁場に近づいたら一旦止まり、船と船同士の網をあわせ、再び走航。

 

魚の群れを見つけたら網をどんどん投げ入れ、魚を囲むように立てまわします。

 

潜水役が海へ飛び込み、魚が逃げないように網の下部を岩場に括り付けます。


四船のうち一船は、魚を追い立て網のほうまで誘導する係。


魚が網に刺さって抜け出せなくなったところを、一気に引き揚げ。
ぞくぞくとタカベが揚がります。

   

水揚げ後はすぐに氷を入れて鮮度保持。           港へ戻る道すがら、網から魚を外していきます。

量が多いので船上では終わらず、作業は港に着いた後も続きます。
魚の身を傷つけては大変なので、丁寧さや慎重さが求められる作業。「これも大事な仕事のひとつだけぇな」豪快で荒くれ者のように見える漁師ですが、こうした地道で単調な作業も軽視せず、黙々と取り組む一面も持っています。


小魚の王様・タカベ。
この魚を捕るために、漁師たち数十人がそれぞれの役割を果たし、試行錯誤を重ねながら漁を続けているのです。

 

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